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料理は自分が食べるものではなく、誰かに食べてもらうために作るものなのだと思う。 男で料理を作ることの好きな人は、愛情が多く、やさしい人だと心得るべし。 料理を作るには優しくなければならない。いや、料理をつくることにより優しさや思いやりが生まれるのだ。
私の料理の根本には親父に作ってもらったもののアレンジが多い。骨太で身体のがっちりした、世間的には亭主関白な親父であったが、母が病気のときや外出しているときなど、畑にある野菜や魚などで簡単に母と違った不細工料理を作ってくれたが、これが本当にうまいのである。 海で育っていながら魚もさばけないのはお前の恥だとばかりに魚のさばき方を教えながら、料理人でもない親父が言った言葉を思い出す。 「魚にはそれぞれ違った旨みがあるし、新鮮な魚は表面のうろことぬめりをキチンと取れば臭みなどない。魚の旨みを味わいたいなら合わせた調味料が沸騰したところに魚を入れろ。貝などからでた旨みを出しと一緒に味わいたいなら水から入れろ。」
魚の煮方には関東のように醤油やみりんで甘辛く煮る方法、人によっては合わせた調味料に魚を入れてから火にかける方法があるが、魚にかぶるほどのたっぷりのダシで薄口醤油と塩で煮るのが親父のやり方だった。ウマヅラハギなどを煮る時はタカノツメを5,6本入れて少しピリっとしたアクセントを加えていた。 煮魚についてはまたの機会にということで、冷やし大根粥に移ろう。
大根粥はやはり親父が時々バリエーションを変えて作ってくれたが、私は夏の暑い時期に冷やしたり、トッピングを加えてアレンジして食べている。 大根は葉に近いところより先の白いところ半分ぐらいを使う。作る量ににもよるが大根の量はあまり少なすぎては大根粥ではなくなってしまう。おおざっぱだが、どんぶり1杯のご飯には大根もどんぶり1杯、そう半々ぐらいが私は好きだが、いままで作って人に食してもらった時、大根はこの半分くらいがいいかな、と言われたこともある。まあその割合は私はいい加減、あなた方は良い加減でお願いしたい。 どんぶり2杯のダシなら、酒大匙-2杯、薄口醤油大匙-2杯を加え1センチ角に賽の目に切った大根を入れ、火にかけて煮る。沸騰するまで強火、その後は弱火にし、なべの蓋をして火が通るまで煮る。
ここがポイント:火が通って透明感が出てきたら火からおろし冷ます。冷ますことによって大根にだし汁の旨みがしみこんでいく。
冷めてダシの十分吸った大根を再び火にかけ沸騰したらご飯を入れる。ご飯を入れて火を弱火にして表面に1センチ程度のダシが浮いているようならいいが、ご飯が多すぎる場合は水を足し、ご飯が少ないようならもう少しご飯を足す。5〜6分煮て火を止めて冷ます。冷めていく間にご飯が汁を吸って表面に汁気がなくなるのが理想だが、多少ゆるくてもそれはそれでまたいい。自然に冷めたら鍋ごと冷蔵庫に入れるか、大きな器に分けて冷蔵庫に入れよく冷やす。 葱は白いところを白髪葱にし、食べる直前にノリの佃煮とあえる。 冷えひえの大根粥をたっぷりどんぶりに入れ、ノリの佃煮であえた葱を乗っけて出来上がり。暑い身体に大根の旨みとノリの佃煮の塩気、白髪葱の口当たりがとってもさわやかで最高。これをベースに、白髪葱にゴマ油を振り、ザアサイと合わせると中華風になるし、温泉卵を乗っけたりしてもいいかもね。
私がダイビングにのめりこんだ学生時代はダイコンはなかったが、これからのダイバーには大根(ダイビングコンピューター)は必需品。 ほんと簡単で美味いんだから。
2006/6/19
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